日本の総理
アメリカの大統領は、国民が直接投票で選びます。
この場合は国民全体に人気がないと当選しないので、政策の中身も重要だけど、テレビ映りの良さ、
スピーチのうまさ、インタビューの受け答えとかが、実は一番のポイントになるのでしょう。
このために表情や目線の作り方、喋り方などはプロがついていて、実はそればかりやっているような
フシもある。だから当然ながらアメリカの大統領は喋るのがうまい、というか喋りがうまくないと
大統領にはなれない。
大統領は、ホワイトハウスに絶対に自分に味方してくれるスタッフやブレーンを引連れて入場し、
イザと言うときにはこれも自分が選んだ副大統領がいます。
側近は、国民に直接信任された大統領に指示されるので、意見は言えても最後はボスのいうことを
聞かねばならない。意見が合わなければ、辞めていくのは側近の方です。
それに対して日本は、
日本の総理は、国民投票ではなく国会議員の中から選ばれます。
正確には多数与党の党首がイコール総理大臣になります。
「私らはな~もわからんから、先生方のいい人を選んでくだされば・・」の論理。
言うなればプロの中から代表を選ぶわけなので、政策にしても人格、教養どれをとってもプロ中の
プロが選ばれる(はずです)。アメリカの大統領選挙がややもすれば、えらくスケールの大きな人気
投票みたいになる可能性があるのに対して、こちらはあくまで玄人が玄人を選ぶわけで実務的に間違
いが少ない(はずです)。
でも、直接国民に選ばれて総理になったわけじゃないという事が、ご本人の責任感や、周囲のついて
いき方にも随分影響があるようで、結局のところ周りは「この人についていて次回の選挙に勝てるのか」
だけに神経が行って、選挙に勝てる”次の総理は誰にすっか”しかアタマになくなるんでしょう。
それで支持率が下がってくると、”昨日の側近は今日の批判者”なんてことは当たり前で、
周りを見渡すとまさに裸の王様然とした自分に気がついたり、自分以外の周囲がコッソリと赤坂あたり
で会ってて、みんなして次は誰にするかみたいな相談してるんじゃないかと、そんな事ばかり気になり
だしたりして、
それじゃ情緒不安定にもなるし、やってられない気持にもなるわなぁ、と理解も出来たりします(?)
・・・・
日本も、都知事や府知事、県知事など地方自治体の長は、アメリカの大統領と同じ選び方をします。
時々ワケのわからん人を選んでしまって失敗したりはあるものの、
直接選挙での支持を印籠に、ズバズバと改革をやっている方を見ていると、何度やってもうまく
行かない国政も、仕組みを考え直す時期なのかもしらん、と思ってしまいました。
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しかしあの、「あなたとは違う」発言だけは毅然としてたなぁ。最初で最後だったけど・・