ニッポンの自動車産業(1)
今や世界の話題の2割はこれかというトランプ大統領の一字一句。
メディアはその一言一言に反応して、
その一言で日本にはどういう影響が出るのかと、都度膨大な紙面と時間を割いてくれております。
あの〇ッさん、きっとそんな真剣に考えてないよね、知らんけどw
だいたい世の中の事象に「単純にそれが良いに決まってる」なんて事は
ほとんどなくて、必ずあちらを立てればこちらが立たず的な相反する事があるわけです。
賢い役人様や学者様は、様々な相反事象を丹念に調査して、
多方面から最も被害の少ない方法を選ぼうとして、
結果、何だかワケのわからない、何が言いたいのかわからないような
見解が出来てしまうわけですが、
それを国会に持ってくると、もっとワケのわからない政治家の手にかかって、
都合の悪いことを隠して議論に持ち込むので、これが不信を生むんだなぁ、
とまあなんと失礼な。。
トランプさんの発言は、無知なのか確信犯なのか知りませんが、
そんな賢人の多方面の分析などスッ飛ばして、すごく潔く一面で切り取る
ので、実に単純でわかりやすく映る。
これがウケる秘訣ですな。
・・
実を言うと、私はそんなアメリカ大統領の機嫌よりもっと心配している
ことがありまして。。
電気自動車時代です。
電気自動車が主役になたら日本の自動車産業は果たしてやって行けるのか、
です。
ご存じ自動車産業というのは実に裾野が広い。
製造品出荷額で全製造業の約2割。
関わっている就労人口550万人で、全就労人口の約1割。
まさに日本を支え続けている産業であります。
何故日本の自動車が世界に名を馳せたかと言えば、
「故障しない」
「品質が揃ってバラツキがない」
「燃費が良い」
でしょうか。
ここでよく考えてくださいまし。
自動車で一番故障したら困るのは何ですか? エンジンです。
一番当たりはずれが出そうな所はなんですか? エンジンです。
燃費を良くする最も大事なものはなんですか? エンジンです。
そう、自動車で最も難しい要素の一つはエンジンなのです。
ピストンやらピストンリングやらコンロッドやらクランクシャフトやら、
オイルポンプやらカムシャフトやら燃料噴射装置やら・・
あんな細かい、たくさんの部品をミクロン単位で組み合わせて、
よくまあ1秒間に30回も60回も爆発させるもんです。
それで排気温度と言ったら1000℃とか、それ以上だったりして、
壊れない方がおかしい。
日本人は人より多く残業して、がんばってがんばってそれをモノにして、
世界に冠たる自動車王国を築いてきたのですが、
電気自動車作ればエンジン要らなくなるじゃん!?
まあその代わり電池が難しいというものの、トータルで言えば
良い電池さえ買ってくれば、どこでも作れる電気自動車。。
それが皆わかっているから、電池屋さんにお願いをしてます。
頼むから、他に売るなら目玉飛び出る値段で売ってくれ。。
つづく