京都議定書ーIHクッキングヒーター
ここまで快調にCO2低減を果たして参りましたが、そろそろ難問です。
今日は、IHクッキングヒーターの巻。
私も段々ノッてきまして、周りからは「迷惑」と言われておりますが、我慢して下さい。
IHクッキングヒーターは、色々なHP見てもなかなかCO2削減の項目が出ておらず、
「ガスを使わないからIHは環境に優しいんですよ・・」などとワケのわからない宣伝を
する人が多いのもまた事実。
今日はその辺の検証をやってみましょう。
まず基本的なデータを整理しときます。
ここでは挫折しなくてもいいんです、黙って見ててくれれば(笑)
■二酸化炭素の排出係数
1.電気 0.38 kg-CO2/kwh
2.都市ガス(13A) 2.15 kg-CO2/㎥
■熱効率
1.高効率ガスコンロ 50%
2.IHクッキングヒーター 90%
■熱容量
1.電気 3.6MJ/kwh
2.都市ガス 46.0MJ/㎥
■一般家庭のガス使用量
1.年間約100㎥
さあ、行きますよ(笑)
一般家庭の平均ガス使用量は、100㎥ ということなので
それだけでどれだけのCO2を排出するかと言うと、
2.15 kg-CO2/㎥ × 100㎥= 215 kg-CO2/年
それをIHクッキングヒーターでどれだけの電気量が必要かを計算すると
まずガスでのエネルギー量を計算すると、
46.0 MJ/㎥ ×100㎥ =4600MJ
ガスコンロの熱効率は50%なので、実際調理に必要な熱は、
4600MJ × 50% = 2300MJ/年
IHクッキングヒーターは効率90%と言われているので、消費するエネルギーは
2300MJ ÷ 0.9 = 2556MJ/年 これを消費電力に換算すると、
2556MJ ÷ 3.6MJ/kwh = 710 kwh/年
電気710kwhで排出されるCO2は、以下のとおり。
710kwh/年 × 0.38kg-CO2/kwh = 270 kg-CO2/年
ご苦労様です(笑)
結果が出ました。
ガスコンロとIHクッキングヒーターが1年間に排出するCO2量は以下のとおりです。
1.ガスコンロ 215 kg-CO2/年
2.IH 270 kg-CO2/年
と言うわけでなんとIHクッキングヒーターは、ガスコンロに負けると言うことが
判明しました。やってみるモンですね。
結論的には、IHクッキングヒーターは安全性で優秀ですが、環境負荷と言う
面ではむしろガスコンロの方が低いと言うことです。
まあ、そのCO2が全部台所に排出されることを思えば、IHは台所環境には
良いのかな。
またガスコンロで台所が汚れて、換気扇が汚れて、それを掃除する洗剤を
作るのにCO2出そうですから、厳密に言えばいい勝負かもしれませんね。
・・・・・
とにかく、IHクッキングヒーターはガスに比べて55kg多く、私のCO2削減量は
少し減って現在、1226kg であります。