技術の進歩:F1
先日、今年が最後と言われている鈴鹿でのF1が開催されました。
私は元々が自動車屋なので、たまには太陽電池とは全く関係ないF1にも興味が
あって、今日はそのF1技術進歩の話。
鈴鹿で初めてF1が開催されてからの仕様と予選タイムはおおよそ以下です。
1987年 1500CCターボチャージャー付エンジン
スリックタイヤ、予選専用エンジン(1000馬力と言われていた!)
1分40秒042 ゲルハルト・ベルガー
1990年 3500cc自然吸気エンジン
スリックタイヤ、予選専用エンジン
1分36秒996 アイルトン・セナ
1994年 レーススピードを抑えようと、アクティブ・サスペンション、
トラクションコントロール、アンチロック・ブレーキ、フルオートマ禁止
となる。
その年、アイルトン・セナの事故死などを受けて、さらにスピード
ダウン策が入れられることになる。
1995年 エンジン排気量3000ccに小さくなり、
1998年 スリックタイヤを禁止し溝付タイヤに変更され、
車両全幅2000mm→1800mmへ縮小もし、
2004年 予選用エンジンの禁止(レースエンジン1基で予選も走る)までして、
2006年 エンジン排気量は、2400ccにまで小さくなったというのに、
今年の予選タイムは、フェラーリ・シューマッハによる
1分28秒954!
2003年にコースは改修され、それ以前より14m短くなったものの
(全長は5.807km)このタイム短縮は驚異的です。
エンジンを小さくしようが、タイヤを溝付にしようが、ABSを禁止にしようが、
予選用エンジンを禁止しようが、技術者はそれ以外のところで
空力の改善や、サスペンションの改良、ボディの改造などを、
たぶん、夜も寝ないで、
毎日毎日、小さな改良を続けているのです。
そして、20年でタイムは10秒以上も短縮!
10秒というと、なんと650mの差になるのです。
技術の進歩はすごい。
太陽電池の進歩も、20年後に振り返るとこんなことになるのだろうか・・
そして技術者の残業は今日も続く・・(笑)