オレンジジュース
「風が吹けば桶屋が儲かる」というのは皆さんよくご存知でしょうが、
最近は、「温暖化すると、オレンジジュースが飲めなくなる」 なんだそうです。
いかにもこの話題、太陽光日記的でありますね。
もちろんこの話は、温暖化対策のために、ブラジルなんかでサトウキビを植物性
エタノールにしてバイオ燃料を作る農家が増えて、オレンジの畑をサトウキビ畑に
どんどん転用する動きが急だということなんですけれど、
誤解も多いようなので、ここらでちょっと解説です。
と言うのも、この”バイオ燃料”と呼ばれる植物性エタノールなどを燃料として燃やす
と、なんで温暖化対策になるのか?という疑問ですが、
バターよりマーガリンの方が太らない、ちゅうのとはちょっと違います(?)
バイオ燃料=植物性燃料を燃やした方が、CO2が少ないなんてことはありません。
じゃあなんで、温暖化対策なの?
これは、「カーボン・ニュートラル」という考え方によっております。
植物は、ご存知にように光合成で、二酸化炭素(CO2)を吸って酸素(O2)を排出
するので、基本的にはその吸ったC(カーボン)元素を植物内に蓄えて、
O2(酸素)を大気に出しています。
その植物を燃やすと、植物内にあるC(カーボン)が酸化して二酸化炭素(CO2)
になるわけですから、言ってみれば燃やす前に取り込んだC(カーボン)をCO2
にして大気に戻すだけなので、大気中のCO2量はかわらない、と言うことです。
光合成で吸ってくれたCO2量と、燃やして出てくるCO2量がチャラという理屈です。
はあ〜ん、とお思いの方も多いでしょう。そういう理屈であります。
でもね、
皆さん言っておきますが、植物は植物のままで置いておいた方が良いに
決まってますからね・・何も無理して燃やすとことは無い。
1年で枯れてしまう草は、確かに朽ち果てていく時に燃やすのと同じCO2出るので
良いかもしれませんが、大きな木はそう朽ち果てません。
木々を増やして燃やさなければ、「カーボン・ニュートラル」じゃなくて、
「カーボン・マイナス」になっていくので、その方が良いに決まってます。
というわけで、結局何でも燃やすのを減らさないとアカンという話だと思います。