京都議定書?
アメリカの問題、中国の問題は覚えておくとして、さあ我日本はどうやって京都議定
書をクリアして行くんでしょうか。
先日発表された政府の削減計画には以下のようになっています。
2010年には1990年に対して6%増加すると推定して、合計で12%削減しなければ
ならないわけですが、その12%の内訳です。
1.エネルギー起源CO2の削減 -4.9%
2.代替フロン削減 -1.3%
3.メタン削減 -0.3%
4.森林吸収分 -3.9%
5.排出権取引 -1.6%
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合計 -12%
この中で注目すべきは、1,4,5 でしょうかね。
1.の「エネルギー起源CO2」って何?
例えば電気製品の省エネを進めてその電力を削減することで火力発電所から
のCO2を減らすとか、自動車の燃費を良くしてCO2を減らすとか言う意味です。
まあ、こりゃあ本来の削減方法ですわね、出来るかどうかは別として・・
CO2だけ見てると原子力発電は効果的なんです。一度出来てしまえば
ほとんどCO2出ませんから・・ いいのか?と言う議論は勿論ありですけど。
4.の「森林吸収」とは何ぞや?
これを認めるかどうかは相当の議論があったようですが、簡単に言えば
1990年に比べて森林を増やせば、それだけCO2吸収されるわけですから、
排出量を減らしたのと同様の効果がある、と言う考え方です。
森林を増やすことが出来れば、確かに素直に納得する所なんですが、
今の世の中、森を伐採して開発することはあっても新しく植林して森を作る
って・・・出来るの? 関係者は確かにそう思ったらしく、ここでは「従来ほったらかし
にしていた森林の整備」で増えたことに勘定しよう、って解釈なんですね。
森林を整備して、例えば森の中の背の低い木にも光が当たるようにして光合成量
を増やすと言うことです。でもこれ、測定出来ないし、政治的にこれに大きな
数字を担わせるのは如何なものか、と言う気がします。
裏山のある方は、まめに間伐してくださいね。
5.「排出権取引」?
これは以前にお話しましたが、目標をクリアしそうな国から「排出権」をお金で
買うわけですね。
現状ではロシアや東欧諸国が枠に余裕を持っており、どの国に売ろうか、と
そろばん弾いていらっしゃるはず・・
EC諸国は実は目標クリアは十分可能な枠になっていますから、狙われてるのは
そう、「日本」なのですよ。
日本は達成が苦しくなると、いつもお金で解決する選択をしてしまいますが、
この「1.6%」が今後増えて行かないように見ていなくてはならないと言うことです。
・・・・
なるほど、皆さんだいぶ中身がわかってきましたでしょ?
まだまだ続く次号へ・・