京都議定書-エコキュート

前回は、3KWの太陽光発電システムを設置すると、約1トンのCO2を削減できる
というお話でした。

今回は、エコキュートの場合です。

以下は、各種給湯器のCO2排出量です。

石油給湯器      1188 kg-CO2/年
ガス給湯器(高効率)   636 kg-CO2/年
エコキュート(深夜)     336 kg-CO2/年

エコキュートは、ガスの約1/2、石油(灯油)の約1/3ということになります。
私の家では元々ガス給湯でしたから、300kg(0.3トン)=47%の削減であります。

エコキュートは、ヒートポンプ式で外気の熱を奪ってお湯を沸かしますから
今までの電熱線式給湯器に比べて3倍以上の効率なんですが、実は
これ深夜の原子力発電による電気を多く使っていることが要因なんです。

ここでちょっと脱線すると、日本の電力は既に3割以上が原子力発電で
賄われていることに触れないわけにはいきません。

原子力発電は核反応によって発生する猛烈な熱を使ってお湯を沸かし、
その蒸気でタービンを回して発電しています。
火力発電では、その蒸気を作るのに重油をバンバン燃やすというところが違う
わけで、原子力発電では、建設時以外にはCO2は出ないのであります。

原発は、運転を始めるとバンバン反応させたり停めたりが器用には出来ませんで、
例えば全電力の30から40%の基調電力を昼も夜もずーっと供給する役割を担って
います。

それに比べて火力発電は、燃やす燃料の量を変えれば出力調整が容易なので、
昼間の変動する負荷調整を引き受けることになります。

電力会社が躍起になって深夜電力を使ってください、と言うのは原子力発電で
昼も夜も常に作る電力を無駄にしたくない為です。

と言うことは、深夜電力を使うエコキュートなんかがCO2排出量が低いのは
原発で起こした電気を使うからなんですね・・・・実は。

これって実に複雑な心境でございますが、ここらで現実を見ないといけません。
今そこにある原発を無くしてしまうことが出来ないし、CO2排出の面でも
ますます無くせないわけですから、技術的な対応を万全にしてもらって、
安全性を確保して、ちゃんと安全に稼動させてもらうべきだと思います。

こんなこと言うと、あらぬ所から怒られそうですが(笑) 現実はまさにこうです。

・・・

と、言うわけで私のCO2削減は、太陽光発電で981kg+エコキュートで300kg、
合わせて現在 1281 kg-CO2 であります。






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