原油に関する良いんだか悪いんだか・・
しばらく「太陽電池の正しい買い方」シリーズにさせていただきましたが、工事まで
行きましたからしばらくお休みにして・・
今日はこのコーナーでも何度か話題にさせていただきました原油高のお話をしま
す。これは原油が高いから太陽電池買って・・と言う話ではないので(本当は
買ってください:ホンネ)たまには、ただのウンチクとして聞いてください。
原油の値段)
中国が原油の輸入を制限し始めてその要因は少し減ってきたと言うのに、
中東情勢の不安と、多分に投機的な思惑からだと思いますが原油は相変わらず
史上最高値を続けており、「1バーレル60ドル」あたりで推移している最近です。
ここで、よく聞く「1バーレル」って何かご存知ですか?
バーレルとは、樽です。 バレルとか言いますよね。その昔原油を樽で運んでいた
時代の名残だそうで、1バーレル=159リットルでございます。
と言うことは、1ドル=110円として、1バーレル60ドル=42円です。
ええええっ? 原油ってこんなに高いの?と思った方は正常。
アメリカのガソリンは今、1ガロン(3.8リッター)で、2.33ドルくらいらしいので、
なんと1リッター=67円です。
ええええっ? こんなに高くなったの? と言う方も事情通。
私が20年前に渡米した時は、1ガロン=1ドル。この時はミネラルウォータより
安くて、「アメリカではガソリンは水より安い」って言われました。
当時アメリカではガソリンは1リッター52円くらいで、水は1リッター100円はしました
から。
そして5年前に行った時は、1ガロン=1.7ドルで大騒ぎしてましたが、
それが今では2.33ドルですからプリウスが売れてアメ車が売れないのも納得で
しょう。
因みに日本では、ガソリン1リッターにかかる税金は、ガソリン税53.8円+
石油税2.3円で、原油価格は先ほど計算した42円で輸送費やら精製費やら
利益を入れて15円くらいはかかったとして42円+15円=57円ですから、
税金を足して113円。
なんと税金にも消費税がかかって、118円くらいになるのでしょうか。
アメリカの倍近いですねぇ。
う〜ん、ガソリンが上がれば太陽電池業界としては追い風なんですが、
税金が高いおかげで、原油が上がった比率がそのままガソリン価格上昇
に一致しない所がいいんだか、悪いんだか。
・・・・・・
次に原油の埋蔵量のお話。
私が中学生の頃:1970年頃から、「石油はあと40年でなくなる」と言われて
きましたが、2005年になっても全然無くなる気配はなく、相変わらず「石油はあと
49年」と言っています。
なんで?
実は、石油の埋蔵量というのは、その時点時点で「油田にある原油のうち、
技術的、経済的に生産可能なもの」を可採埋蔵量、その中でも確実に生産できる
ものを「確認埋蔵量」と呼ぶんだそうです。
そして、その年の年末での「確認埋蔵量」をその年の原油消費量で割ったものを
「可採年数」と呼びます。ちなみに2004年での可採年数は49年です。
と言うことはつまり、今後も油田を開発して、今以上の生産コストをかけるなら
確認埋蔵量はどんどん増えていき、可採年数もいつまでたっても何十年・・となる
カラクリなんだそうです。
出る出ると言って出ない徳川埋蔵金よりゃマシか・・
でもこうなるとエネルギー革命は遅々として進みませんね、
いいんだか、悪いんだか。
・・・・・
まあ、今日はウンチクばっかり言いましたけど(いつも? そう言わないで)
こういう話も現実にはあるんです。
だから太陽電池なんかに否定的な方も未だにいらっしゃるのも事実。
でもね、
いつまでも火を燃やしてエネルギー取ってる場合じゃないでしょ!と言うのが
私がこのビジネスを始めた動機。
四の五の言っても、この時の私の感覚は正しいと思ってます。
これは良いでしょ。