フィードイン・タリフ
このコーナーでもお馴染みであります、ドイツの太陽光発電設置者に対する
割増発電電力買取制度を”フィードイン・タリフ”と言います。
これは、簡単に言って太陽光発電などの再生可能エネルギーを国全体の何割か
に引き上げるために、電気代を数%上乗せしてお金を集めておいて、
再生可能エネルギーで発電した電気については、売電時の単価を、ユーザーが
買う時の単価の3倍くらいで買い取ることで経済メリットを創出して、
普及を促進する政策のことです。
欧州ではドイツの他、スペイン、イタリアなどでも同様の普及策が開始された
ことにより、近年は年率約50%の伸長を続け、世界最大の市場として
急拡大していますね。
日本では単発的に、設置者に補助金を出すと言うシステムで普及を促進
しましたが、この方式では太陽電池メーカーは国が出す設置時の補助金の
額を見て、販売価格を決めるような流れになっていたような気がします。
つまり、10年前に製品価格600万円だった時は、補助金は300万もついて
理屈上は相当お得感が出るはずですが、実際は高すぎて誰も買えなかったし、
何年か経って製品価格が200万円くらいに下がってくると、今度は補助金は
もうなくなってて、今度はガックリして買わないわけ。
あんなに予算使ったのに、どーも普及が伸び悩むっていうのはこの辺に原因
があるわけですか。
そこへ行くと、ドイツ方式はうまいと言わざるを得ません。
これは太陽電池が600万円もした時は全然だめでしょうが、ここ数年のように
製品価格がほぼ横ばいになってきたころからは、とても効果的でした。
売電単価が3倍と言われれば、早く、そして大きなシステムを我先につける
と言うのが人情らしくて、ここ数年のドイツの普及は恐ろしいほどであります。
太陽電池王国であった日本は、単年度の設置件数で昨年からドイツに世界一
の座を奪われたのであります。
この方式なら経済効果が簡単に計算できるので、製品価格は健全な需要と供給
で決まっていき、日本のように設置時の補助の場合が半ば統制価格のように
なってしまったのとは大違いであります。
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ドイツ、スペイン、イタリア? ううむサッカーの強い国は太陽電池も売れるのか!?
それとも、サッカー選手だけじゃなくて、役人様の能力も違うというわけか!?
キツイ?(笑)
太陽電池の庇@ドイツ